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二桁Y

昨日シカゴに移動し、今日からホワイトソックス3連戦。
シカゴはテキサスに比べると、やはり涼しくて過ごしやすく感じます。
1年中、風が吹いているので“Windy City”と呼ばれているんですよ。

初戦の今日は、4-3と1点リードの9回裏に登板しました。
同じくシカゴを本拠地とするカブスとは、パドレス時代に何度も対戦が
ありました。リグレーフィールドの観客の熱狂度もすごいですが、ここ、
USセルラーフィールドもほぼ満員のお客さんで埋まっています。さすが
去年のワールドシリーズを制したチームだけあり、球場の雰囲気も選手
のムードも気合い入ってる感じです。

ブルペンで「アキ、勝ち越したら行くぞ」と言われていたので、僕も気合い
では負けない気持ちで準備をし、マウンドに向かいました。

打順は1番から。
先頭バッターはポドセドニック。足が速い選手なので、バントも予想して
いました。案の定、初球の2シームをバントしてきましたが、ファール。
その後、2シーム、スライダーで追い込んで、外のスライダーでファースト
フライ。1アウト。

2人目は井口君。
力のあるバッターなので甘い球は絶対ダメ。厳しいところをスライダーで
攻めて行こう、という配球で対戦しました。
外のスライダー、ストライク。
次もスライダー、ボール。
アウトハイのスライダー、ファール。
内角2シーム、ボール。
外のスライダー、ファール。
インサイド低め2シーム、ボール。
これでフルカウント。
外のスライダー、ファール。
8球目、アウトハイのスライダー(高めからストライクコースに入る球)で
見逃し三振。2アウト。

3人目、ピアジンスキー。
初球のスライダーを当てられ、センター前ヒット。2アウト1塁。

4番、DHのコネルコ。
長打も1発もあるバッターなので、低めを突いた攻め。
アウトコースのスライダーでセカンドフライに打ち取ってゲームセット。

10Yです。

僕としては、「最終回、1点差を追いかける相手チームのランナーが出て、
盛り上がる敵地でのゲーム」という状況の中、冷静に投げることができた
のは良かったと思います。昨年のワールドチャンピオン、粒揃いの選手が
並ぶチームの打線を、無失点で抑えられたのは収穫でしたね。

今日は、僕のエージェント(代理人)のスティーブが、シカゴに観戦に
来ていました。実は、ピアジンスキーも彼の担当選手。

ピアジンスキーがヒットを打ち、僕がセーブを挙げて“スティーブ的には”
オイシイ(?)試合だったのではないでしょうか……?!

でも、担当選手2人が対決するシーンを観るって、代理人も複雑な仕事と
いうか、タイヘンというか……いったい、どんな気持ちなんでしょうね??



本音

今日は、対マリナーズ3連戦の2戦目。
6-4と2点リードした9回表に登板しました。

打順は1番イチローから。
カウント2-2からの5球目をセンター前に運ばれました。無死1塁。

続くベルトレー。
彼がドジャースに在籍していたときには、よく打たれていたんです。
その後、お互いリーグもチームも変わりましたが、違うユニフォームを
着ている彼は、なんとなく雰囲気も違うように感じられて、嫌なイメージ
もありません。スライダーでピッチャーゴロ。僕の送球がちょっと逸れて
しまい、微妙な判定でしたが1塁アウト。1アウト2塁。

3番、ロペス。
追い込んだ後、低めのスライダーで空振り三振。2アウト2塁。

4人目はブルームクイスト。
カウント1-3からスライダーで2-3、次に投げたストレートがカット
気味にちょっと外れてフォアボール。2アウト1、2塁。

最後はエベレット。
ベース寄りに構えるバッターです。
1球目、バックドア、ストライク。
2球目、2シームが低めに外れてボール。
3球目、もう1球2シーム、ストライク。
4球目、スライダーで見逃し三振。

ランナーを出しましたが、無失点に抑え、9Yです。

今日は、日本人のファンの方々には見ごたえのあるゲームだったと
思います。アメリクエスト・フィールドにも、心なしかいつもより日本語
の声援が多く聞こえてきたように感じました。
先頭バッターを出塁させてしまい、ランナーを背負っての投球でしたが、
いいイメージ通りのピッチングができなかった時に(ランナーを出して
しまったり、初球ストライクが入らなかったり)、どう対処していくのかを
冷静に考えられたのがよかったと思います。

イチロー君とは、今シーズン2度目の対戦となりました。
ヒットにされたボールは、僕がイメージ通りに投げた球。
アウトハイのストレートでした。
それを、みごとにセンター前に打ち返したイチロー。
さすが、です。

でも………、くやしぃぃぃぃ―――ぃぃっ!!!

明日は、デイゲームなので、このへんで寝ます。
最近、対戦解説ばかりで“プライベートネタ”が書けなくてごめんなさい。
また、時間に余裕があるときにお届けしますね。
それでは、おやすみなさい。



8Y

アスレチックス4連戦、4戦目。

今日は9回表、4-3と1点差の場面での登板でした。
相手打線は1番からの攻撃。

先頭バッター、ケンドールはカウント2-1からの4球目をショートゴロ。

2人目、スィッシャーは1ストライクの後、レフトフライ、3番のコッツェは
1ストライクの後、レフトフライに打ち取り、ゲームセット。

無失点で抑え、8Yです。

接戦の試合展開の中、1点差を守りきることができました。
首位攻防戦4戦のうち、3勝で勝ち越せて首位をキープ。

ホームのファンの皆さんにも喜んでもらえて良かったです。

僕自身も1勝2セーブを挙げることができました。暑い&熱い皆さんの
応援のおかげですね!

今日は、試合後にトレーニングをして、少し帰宅が遅くなりましたので、

短くてすみませんが、これで寝ます。

おやすみなさい。

 



ペイトンからの挑戦状!?

今日も先制したのは、オークランド。2回、3回と1点ずつを許した先発の
コロンカですが、その後立ち直り、終盤までゲームを作ってくれまし
た。その間、味方が3-2と逆転したものの、8回表、コルデロが失点し、
同点。

連夜の「同点から9回の投球」かなあ、と思っていたら、8回裏、2アウト
からランナーをためて、ブレイロックがタイムリーヒット!! 5-3と勝
ち越してのマウンドとなりました。
自分としても、セーブのチャンスで気合も入ったし、昨日掴んだ例のバ
ランス感覚は、今日もきっちり活きています。だから、球速自体はそん
なに出ていなくても、体感速度は速く、キレのあるボールが行っていた
のではないかと思います。

さて、先頭はキルティ。いきなり0-3にしてしまいました。先頭バッタ
ーに、初球かんたんにストライクを取りに行った球を打たれるのがイヤ
で、コーナーを突いたのが、結果的にボールになって、自分を苦しめて
しまうというパターン。でも、今年は0-3にしてもそこから粘れる、勝
負ができるので、今日も慌てることなく次の球を投げることができまし
た。4球目ストライクで、5球目をセカンドゴロ。

続くバッターはペイトンです。4月下旬に対戦したとき、「俺のときは、
スライダーを投げるなよ」と言われてスライダーで打ち取った話、書き
ましたよね。今日も試合前に顔を合わせたら、今度は「アキ、今日はス
ライダー投げたら、打つからな」とニヤリ。「あ、これは真っすぐを待
ってるんだな」と思ったので、きっちり初球、“スライダー”から入り
ました。でも敵もさるもの、僕がそう来ると分かっているから、そのア
ウトコースの低めは見逃します。「じゃあ、今度は真っすぐ行ったろ」
と投げた2球目のストレート、ペイトンは差し込まれてライトフライに終
わりました。今日はここの駆け引きが、面白かったですね。

9回表、2アウト。お客さんが一斉に立ち上がります。次は、昨日スライ
ダーでピッチャーゴロに打ち取ったエリス。1ストライクを取るごとに、
スタジアム中が盛り上がります。2ストライクと追い込んでから、低めの
スライダーで三振を取りに行きました。でも、エリスは昨日も凡退して
いますから、バットを当ててきて、セカンドゴロ。自分としては、狙い
通り投げることができてよかったです。

これで、7Y。

チームとしても、1位、2位の対決ですから、絶対に負けられない。今日
はいい戦いができましたね。



Thank you, Nevin !!

今日のゲームは、すごかった!

7点差を追いついてサヨナラ勝ちという劇的な展開、おまけに
僕に勝ち星もついて、喜びも倍増、いや10倍増!です。
試合を決めてくれたのは、ネビン。
パドレス時代はチームメイトで、サンディエゴ在住組。以前、
プライベートジェットにも乗せてもらいました(←4/15の回に
書きましたので参照してください)。試合前には、クニが食堂で
握ってくれるおにぎりを必ず食べる“おにぎり仲間”(ネビンの
お気に入りの具は、梅干とツナ)。僕に何かとよくしてくれる
気のいいやつですが、ここ2試合、DHを外れていて少し元気が
ありませんでした。でも今日はDHに復帰。ホームランを打った
前の打席も、ファールになった球でもいい当たりをしていた。
引きつけて打てていたし、何かやってくれる予感がしてました。
今日はネビンの子どもがサンディエゴから観戦に来ていたので、
僕も「子どもも応援してるぞ!打ってくれ!」という気持ちで
観ていました。打った瞬間、やった!入った!と分かる当たり。
打球はセンターバックスクリーンへ!!

ネビン自身も、充分手応えがあったのでしょう、興奮して雄叫び
をあげながら1塁ベースを回り、ホームベースに帰ってきた時も、
大声で叫んでました。試合後はもちろん、ヒーローインタビュー。
その間、チームメイトみんなでクラブハウスで待ち伏せ。各自の
手にはビール。ネビンが戻ってきた瞬間、ビールを浴びせました!
全身ビショ濡れになりながらも、嬉しそうでしたよ。

今日はチームで計5本のホームランを放って、豪快打撃を誇る
レンジャーズらしい勝ち方。
僕も、みんなで反撃して追いついてくれたゲーム、絶対に勝つ!
ここをきっちり抑えたら必ず流れはこちらにくる!という気合い
でマウンドに向かいました。
先頭バッターのジョンソンは空振り三振。
2人目、エリスはピッチャーゴロ、
最後はコッツェをショートフライに打ち取り、無失点。
そして、ネビンから勝ち星のプレゼント。
気分良かったです!

実はこれ以外にもうひとつ、気分が良かった理由があります。
ここ数ヶ月、追い求めていた「足を上げた時のバランス感覚」
が掴めたのです。今まで、投球前の動作で足を上げたときに、
どうもピタッと決まらないと言うかしっくりこないと言うか…
すごく微妙な感覚で説明しにくいのですが、自然に立てない。
力を入れて踏ん張るのではなくリラックスした形で立ちたい。
WBCの時、谷繁さんに「ランナー出たときのほうが調子いいぞ」
と言われたこともあり、ゆっくりのモーションよりクイックの
ほうが安定していて、ずっと試行錯誤を繰り返していたのです。
そこで、バランスのトレーニングを始めて、今日、ブルペンで
投球練習をしている時に…やってきました!求めていた感覚が。
おっ、来た、おっ、出来た!
自然に立てて、腕もよく振れる。
懐に余裕を持つと、うまく上半身の力が抜けて「やるない」投法
が活きるのです。ピン!と立つのではなく、バスケットボールを
お腹のところにふわっと抱えている感じ。今度、機会があったら
杉内君(僕の「やるない」師範)の投球動作を見てみてください。
彼もそんな感じで立っていて、僕よりもグラブは下に構えますが
(僕は胸の辺り)、膝を抱えるような感じで足を上げているはず。
普段より、お腹が2cmぐらい引っ込んでいるかどうか……
って感覚(笑)です。
すごく自分的な感覚なので、上手く説明できているかどうか不安
ですが、たぶん、ピッチャー経験者の方なら分かるかな…?

こうして、求めていた感覚を掴めた時って、本当に気分がいい。
おまけにチームも劇的勝利、勝ち星までもらって幸せ!な1日
でした。ホームゲームだったので、地元のファンの皆さんにも
喜んでもらえたと思います。



仕上げの形

10日間のロードを終え、ホームに戻ってきました。
今日から対LAA、3連戦。
地元での同地区対決10連戦、最初の試合を3-2の勝利で
飾ることができました。

1点リードの9回表に登板。
先頭バッターはケネディ。ストレートのフォアボール。
続くフィギンズはファーストゴロに打ち取り、2塁アウトにして
走者入れ替わりの1アウト1塁。
次打者のカブレラは、ピッチャーゴロでダブルプレーに仕留めて
ゲームセット。6Yです。

1点差の場面での登板は、今シーズン、今日が2度目。
最初は、前回のNYY戦…あの時はセーブできませんでしたので、
今日は必ず抑えなくては意味がない。
クローザーの真価が問われるのは、こういう1点差の緊迫した
場面をどう締め括れるかにかかっているのです。
結果的には無失点で抑えましたが、今日の反省はやはり先頭を
歩かせたこと。ストレートの四球はダメですね。
最初のバッターを迎えた時、初球をコーナーにピシッと決めら
れるかどうかで、ほぼ勝負は決まります。ここで逃げたら、
そのイニング、ずるずると逃げ逃げの投球になってしまう。
初球から思い切って腕を振れるか、ストライクを狙って取りに
いく勇気をもてるか、そして、そういう強い心を持てるように
自分をコントロールできるか。
セーブできたら良しではなく、その内容も大事。結果だけに
満足している訳にはいきません。特に僕はシーズン途中から
この役を任されたので、絶対に失敗は許されない、という
危機感(焦燥感ではありません)を持って毎回臨んでいます。
先発ピッチャーが作ったゲーム、野手が取ってくれた点数を
しっかり守るのがブルペンの仕事。いい流れで展開し繋いで
くれた試合を、いい内容で仕上げるのが、クローザーとして
最高のパフォーマンスだと肝に銘じています。
(今週水曜日・日本時間5/24発売の『週刊ベースボール』に、
「みんなから信頼されるクローザーを目指して」というタイトルで
コラムを書きましたので、そちらもご覧になってください。)

さて、テキサスの自宅に戻ってきたとたん、新たな仕事が僕を
待っていました。以前、盗難にあった車の保険の手続きです。
ナンダカンダと書類が必要で、おまけに盗まれたタイヤを購入
したときの領収証を提出しなくてはならない…。が!問題は、
領収証をどこにやったか、です(笑)。あ――――…どこだ?
サンディエゴにいる時は、そういう細かいことは全て嫁さんが
やってくれてたのですが、単身赴任生活に入ってからは…(汗)。
とにかく、生活の細々したことは僕にとっては初体験。
光熱費の請求書が来れば「あ?どうしたらいいんだ?」状態、
何かの手続きに必要な書類が受け付けてもらえずに「何で?!」
…もう、苦笑(時には爆笑)の連続です。
とりあえず領収証はちゃんとまとめよう!と一大決心(?)して、
今日、ボックスを買ってきました。まず、このボックスに領収証や、
お金関係の書類をちゃんと入れることから始めようと思います。
さぁ…、この“領収証ボックス”の仕上げはきちんとできるか?
クローザーとしては腕の見せ所です??



SナシでもHAPPYヨッシャ

ヤンキース戦、2勝2敗の五分で終えました。

今日は、6-2と4点差リードの9回裏に登板。
セーブはつかない場面でしたが、僕の気持ちは当然「行く!」
打順がちょうど、前回(2日前)に逆転サヨナラ2ランを浴びた
ポサダにも回るので、監督もコーチも「このカード、あの対戦の
記憶のまま終わらせたら気分が良くないだろう」と、気を遣って
くれたのかも知れません。僕もそう感じていたので、今日の登板
は素直に嬉しかったです。
先頭バッターはリース。外に落ちるスライダーで空振り三振。
次はポサダ。
コーチから「前回は高めを打たれていたから低めを突いていけ」
とアドバイスされていました。フルカウントからスライダー低め
に決めて空振り三振。
3人目はデーモン。
カウント2-2としたところで、アレンジして(違う握りで)練習
した2シーム。ボール。フルカウント。
最後はスライダーで空振り三振に仕留めました。

気持ち良かったです。
やっぱり、前回すごく悔しい思いを味わったこともあり、今日は
どんな場面で登板のチャンスが回ってこようとも、必ず抑える!
という気合いが、いつもより強かったと思います。
特に、ポサダに打順が回るという巡り合わせには、
「前回の悔しさを払拭するチャンスを、こんなに早くもらえた」
と、感謝しましたね。
2日前、逆転ホームランを打たれたときは、ヤンキースタジアム
全体が狂喜乱舞する大歓声の中、独りダグアウトに戻らなければ
ならない辛さを噛みしめましたが、今日はスタジアムがシーンと
静まり返る中、チームメイトみんなと「ヨッシャータッチ」が
できる幸せを噛みしめましたよ!

皆さんからいただいた励ましコメントの数々、心に沁みました。
本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
ブログを始める前は、いくら“反省して前向きに”と自分を奮い
立たせても、独りきりでの気持ちの処理にはやはり限界があって、
きれいさっぱり!というのは難しい部分もありました。
でも、YOSSHAAブログを始めてからは、
「こうして書いている以上、それを読んでくれてる方がいる以上、
そして、僕のプレーを観てくれてる方がいる以上、書いたことは
態度で示さなくてはいけない」
という、明確な気持ちが生まれてきたのです。
僕にとって皆さんの応援コメントは貴重なパワーの源。それに、
◆毎日の試合・投球を振り返り、その都度、反省できる、
◆皆さんの声が直接届いて元気をもらえる、
◆色んな方の意見を知ることによって、違った角度からの
モノの見方、考え方を学べて刺激になる、
という利点があります。
皆さんにとっても、このブログが少しでも役に立っているの
なら、とても嬉しいです。

しばらくお休みしてましたが、「BASEBALLワンポイント講座」
をお届けします。
今日の言葉は“roll over”。前回、ホームランを打った後の
ポサダのコメントに「roll overしないように気をつけた」
という表現がありました。「(引っ掛けて)ゴロにならない
ように気をつけた」という意味になります。
Roll over、ground ball、両方とも“ゴロ”の意味です。

 



逆転サヨナラ(負け)

勝利の女神は、2日連続では僕に微笑んでくれませんでした。

今日は、昨日のような背中の張りもなく、体調は良好。
腕も振れていて、問題はありませんでした。

ゲームは乱打戦。13-12と1点リードの9回裏に登板。
先頭バッターはデイモン。
ファーストゴロでしたが、打球がイレギュラーバウンド。
内野安打となり、ノーアウト1塁。
次打者、ジータはピッチャーゴロ。この間にランナーが進んで
1アウト2塁。
3人目、A.ロッドはセンターライナー。2アウト2塁。
そして4番、ポサダ。
僕の考えでは、クサいところを突いて、結果歩かせてもOK。
初球からインコース・スライダーを3つ続けて、カウント0-3。
4球目、ストライクゾーンから内角に曲がるスライダーで
ストライク、カウント1-3。
次に僕の選択した球は、2シーム。
ここまでの配球で、ポサダはインサイドを待っているだろう、
アウトコースぎりぎりに外すぐらいで攻めて、当てられても
ファール、フルカウントにもっていけば勝負できるだろう…
…カウントが0-3から1-3になった時点で、少し色気が出て
しまいましたね。最初、4ボールでも良いと思っていたのに。
今日の僕の反省ポイントは、まさにそこです。

5球目を右中間スタンドに運ばれ、逆転サヨナラ負け。

クローザーを任されている以上、この結果はちゃんと受け止め
なくてはなりません。責任を負っているわけですからね。
投球を振り返り、ひとつずつ分析して反省すべきポイントを
見つける。これがしっかりできている限り、大丈夫です。
今日はマウンド上でも冷静でしたし、焦って打たれたのでは
なかった。考えを持った投球もできていました。

きちんと反省したら、「終わり。」ずるずる引きずらない。
僕の気持ちはもう、明日です。

それでは、晩飯食って、寝ます。おやすみなさい!
(P.S. 皆さん、打たれたときも、温かい励ましのコメント、
どうもありがとうございます…!)

 



雨の効用

今日から敵地でヤンキース4連戦です。
8回、雨脚が激しくなって試合が中断。
通常、雨天中断の時にはブルペンからクラブハウスに戻って
再開を待つのですが、いったん戻ってしまうと、やはり微妙に
気持ちが緩んでしまいがち。今日はクラブハウスに入る直前で
「試合再開」の連絡がきて、結局ブルペンにUターンしたので、
精神的にも緊張感を持ったまま試合に戻ることができました。

9回裏、4-2とリードした場面で登板。
打順は4番のA.ロッドから。
前回のNYY対戦の時にも書きましたが、とにかく少しでも隙を
見せるとつけこんでくるのがヤンキース打線。先頭バッターは
絶対出さないようにと、心掛けました。
1球目、ストレート、ボール。
2球目、外角ストレート、ストライク(ゾーンぎりぎり)。
3球目のスライダーでショートゴロに打ち取りました。
2人目は、カノー。
初球、2シーム、ボール。
2球目、4シーム。いい当たりでしたが、ショートライナー。
これで2アウト。
3人目、ポサダ。
初球は2シームでファール。
2球目、インコースのスライダー、ボール。
3球目、真ん中から内角に曲がるスライダーでレフトフライ。
ゲームセット。5Yです。

レッドソックス戦が雨で流れ、登板は久しぶり。
ホテルで過ごすことが多かったので、少し身体がなまっていて、
背中が張る感じもありましたが、そんな違和感も球場入り後に
練習を始める頃には、すぐ消えました。
それに収穫もありましたよ。ボストンでのお休み中、2シームの
アレンジ・バージョンを研究したのです。何かのスポーツ雑誌に
マダックスの投球写真が掲載されていて、
「お、2シーム…でも握りがちょっと違うな」と、嬉しい発見!
さっそく、クニに受けてもらって練習しました。
少し曲がりが大きくなる感じ。
今日、その球を投げてみました。使えそうです。
それと、呼吸法のおさらい。
だいぶん前に、オフに“火の呼吸”のレッスンを受けに行った
エピソードを書きましたが、今シーズンは、それをずっと実践
しています。基本を簡単に説明すると、鼻で吸って鼻で吐く。
気持ちをコントロールできて、冷静になれます。
例えばヤンキースタジアムの、あの大歓声。ボリューム100と
すると、呼吸法で自分の中では30ぐらいにしか聞こえません。
歓声を気にせず、攻め方とかフォームをチェックできるのです。

…お休みの間は、だいたい、こんな風に過ごしてました。
雨で試合が順延になるのも、「いいお休みをもらった」と思い、
気持ちを切り替えるようにしました。
楽観的に、前向きに、です。

松井君のケガの件は、ボストンで知りました。
NYでの対戦、楽しみにしていたのですが…。
本人が一番、残念でとても悔しいでしょうが、今回のことは、
やっぱり前向きに考えて欲しいです。
彼は素晴らしい選手ですから、僕がこんなことを言わなくても、
どんな困難でもプラスにすることができると思いますが…。
僕も、社会人1年目の時、左足の甲を疲労骨折しプレーできな
かった経験があります。ずっとギプス生活でした。
その時の、残念で悔しい気持ちは今でも覚えています。
でも、休んでいる間、他の投手のピッチングを観察することで
勉強できたことがたくさんありました。ピッチャーには三振が
取れる決め球が必要なんだと悟り、スライダーを研究したのも
この頃です。
外から野球を観ると、必ず何かが見つけられるはず。
さらに技術を磨けるチャンスにもできるはず。
災い転じて…福となれ!ですね。
とにかく、焦らず、しっかり治して良くなって、フィールドに
戻ってきて欲しいと思います。
次回、対戦できるのを楽しみに待っています。



災い転じて…福になれ!

ツインズ戦3戦目。

9回表、4-3の場面で登板。
8回までは4-1の3点差だったのですが、8回裏にデローサが
2点タイムリーヒットを放ち1点差まで詰め寄ってくれました。
ここを僕が無失点で切り抜ければ、9回裏にサヨナラ勝ちの
可能性もグッと高くなります。
バチッと気合いを入れてマウンドに向かいました。
打順はモルノーから。初球、スライダーで空振り。
次もスライダーで、ファーストゴロ。1アウト。
次打者はレドモンド。アウトコースを狙って投げたのですが、
少し内寄りに入ってしまい、センター前ヒット。1アウト1塁。
続いて、バティースタ。一昨日は代打が出たので対戦しません
でしたが、今日はバッターボックスへやって来ました。
ホークスファンの皆さんには懐かしい、例のオープンスタンス。
アウトコースのスライダーでセカンドゴロ、ダブルプレーが
取れるかなというタイミングだったのですが、バティースタは
全力疾走! 併殺崩れで1塁セーフ。2アウト1塁。
続くバッターは、追い込んだところで、ワンバウンド気味の
スライダーで勝負に出たのですが、これが暴投となってしまい、
2アウト2塁。
最後のバッターはカストロ。ショートゴロに仕留めて無失点で
切り抜けることができました。
残念ながら9回に逆転はかなわず、試合は負けてしまいました。
ただ、チームも、僕個人も、最後まで気持ちは切れてなかった
と思います。

今日は、また事件がひとつ。
朝、起きてリビングに行くと、クニが
「アキさん、車のタイヤ、パンクで修理ですか?」
と、不思議そうに聞くんです。
「え?」
「ええっ??修理じゃないんですか?…タイヤ、ないっす…」

ええーっ!?

やられました。タイヤ4本全部。。。

僕の車は、まるで足をもがれた昆虫のように、すっかり変わり
果てた姿に…(でも、なぜかジャッキは残されていた)。
もう、見た瞬間は唖然…!(←たぶん、口開いてましたね。)
どうやらプロの仕業のようです。
幸い、保険に入っていたから大丈夫。
それに、「ホイル、そろそろ交換したいな」と思ってたところ
だったので、ちょうど良かったかな、と。
盗られてしまったものは、しょうがないし…。
車体全部を持っていかれるよりはマシだし…。

最近は、何か悪いことが起こっても、
「今回こんな思いをしたんだから、次は必ずいいことがある」
と考えられるようになりました。以前は、嫌なことがあると、
カリカリしたりしてましたけど…。
何事も、かなり楽観的に≒前向きに捉えるようになりました。
(あ、歳のせいって言わないでくださいね。)
起こる出来事と自分の気持ちのバランスが取れるようになった
という感じです。
投球でも、「失敗があれば、次は成功がある、失敗を活かして
成功に繋げる」という風に。
…って、こんな偉そうなこと言ってますけど、僕はまだまだ
“子ども”です。ちょっと頑張って“おとな”になれるよう、
背伸びしている部分もたくさんありますよ!

明日はオフ&移動日。
東へ10日間の遠征です。
勝ち越して、笑顔でホームに戻って来れるように頑張ります。



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